App indexingとは、モバイルでの検索結果に表示されたコンテンツをアプリ上で直接閲覧できるようにするシステムです。
たとえば、ECサイトが「ウェブ」と「アプリ」の両方で商品を販売している場合、ユーザーがウェブ検索で見つけた商品ページ内のリンク先をタップすると、自動的にアプリが起動して、該当する商品の詳細ページが表示されます。
Google検索で、ウェブサイトだけではなくアプリ内のコンテンツも検索可能になった、と考えれば近いのかもしれません。
以前はAndroid端末のみに対応していましたが、現在はiOS端末にも対応しています。
App indexingに対応した場合、以下のようなメリットが期待できます。
・アプリ利用率がアップ
アプリをインストール済みのユーザーが検索結果ページでテキスト上をタップした場合、自動的にアプリが立ち上がります。ユーザーをつなぎ止めて随時アプリに誘導できるだけではなく、アプリ利用率の向上にも役立つでしょう。
・インストール数の増加
以前はディープリンク(アプリ内コンテンツへのリンク)が表示されるだけだったのですが、現在では改良が進み、アプリをインストールしていないユーザーがモバイル端末から検索してきた場合には、代わりにアプリのインストールボタンが表示されるようになりました。アプリのインストール数を増やしたいときにも便利です。
・サイトアクセス数の増加
App indexingに対応した場合、検索結果ページには従来のテキストスペースのほかに、アプリアイコンなどが入る「特別なスペース」も提供されます。テキストだけの場合と比べてより人目を引くため、タップされる可能性は高くなります。
Googleは2015年4月21日、ウェブマスター向け公式ブログで「モバイルフレンドリー」な(=スマートフォンに対応した)ウェブサイトをランキングに反映させることを発表しました。
App indexingもそのひとつで、導入すればAndroidおよびiOSにおいて“モバイルの”検索結果に影響を与える、と公表しています。その際、ユーザーがアプリをインストールしているかどうかについては、特に関係はないそうです。モバイルに限定されてはいますが、スマートフォンやタブレットでのデータトラフィックが増えている現在、かなり優先度の高い技術ともいえるでしょう。
このようにウェブサイトではSEO効果、またアプリではランキングの向上や利用頻度アップなど、多くのメリットが見込めるApp indexing。実装までの手順も、
1.アプリ内でHTTPからのディープリンクをサポート
2.App indexing を実装
3.実装を確認
というシンプルな流れのため、導入も比較的容易です。
アプリをリリースされている方は、App indexingを採用してみてはいかがでしょうか。