Webサイト運営においてSEOの観点から、別テーマを扱いたい場合は、メインドメインから派生したサブドメインを使うことがあります。
とはいえサブドメインの概要や、どうしてサブドメインを使うのか、サブディレクトリとの使い分けなどをしっかりと理解して使い分けられている方は、意外と少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、サブドメインの概要とサブドメインを取得するメリットについてご紹介します。また、サブディレクトリとの違いや、取得する際の注意点についても解説するので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
サブドメインとは、メインドメインを複数に分割するために任意に設定されるドメインのことです。例えば「◯◯◯.com」をメインドメインとすると、サブドメインは「□□□.◯◯◯.com」のように、メインドメインの前に英字テキストが挿入された形で表されます。
表記上ひと目でメインドメインがわかるので、運営元を容易に判断できるという特長があります。
メインドメインとサブドメインの違いは、メインドメインがドメイン取得サービスで取得するのに対して、サブドメインはドメインを管理するサーバーで取得設定するという点です。また、メインドメインで運営されているWebサイトと、サブドメインで運営されているWebサイトは、検索エンジンで別々の評価を受けます。
そのためサブドメインは、メインドメインとは別のテーマを扱う目的で取得することが多いです。
サブドメインと似た言葉に、サブディレクトリというものがあります。
サブディレクトリの説明に入る前に、ディレクトリについて解説します。ディレクトリとは、HTMLファイルやCSSファイル、JSファイルなどを格納する入れ物のことです。
サブディレクトリは、メインドメインを分割して使用するためのもので「◯◯◯.com/△△△」のようにURLの末尾へ表記されます。あくまでもメインドメインの下層ページという扱いです。
サブディレクトリはメインのWebサイトから独立したものではないので、検索順位はメインドメインの評価を引き継ぎます。
サブドメインとサブディレクトリの使い分けは、別のテーマを扱いたいかどうかによって決めます。
基本的には、メインドメインと同じテーマのコンテンツを扱い場合はサブディレクトリ、異なるテーマのコンテンツを扱いたい場合はサブドメインといった具合で使い分けます。
また、サブディレクトリのコンテンツはあくまでもメインドメインのものなので、既存のWebサイトの評価をそのまま受け継ぎたい場合は、サブディレクトリを使用するのが良いでしょう。
続いて、サブドメインを取得するメリットについてご紹介します。サブドメインを取得するメリットは、大きく分けて以下の4つです。
● 本テーマとは異なるテーマを扱える
● 運営元が同じという認識を与えられる
● メインドメインを複数持つよりも費用を抑えられる
● メインドメインと連携するとSEO的な効果を見込める
サブドメインを使えば、メインドメインで扱っている本テーマとは異なるテーマを扱えます。テーマが複数あってWebサイトに統一性がない場合、Google検索などの順位が上がりづらくなりますが、サブドメインでWebサイトを分けることで、この問題を解決できます。
また、サブドメインにはメインドメインが含まれているので、運営元が同じだという認識を与えられ、信頼を得やすくなります。
費用の面でもサブドメインは優れており、メインドメインがあれば複数のサブドメインを取得できるので、メインドメインで複数のWebサイトを運営するよりも低コストです。
さらに、作ったばかりのWebサイトは検索順位が上がりづらいですが、サブドメインをメインドメインと連携すれば、SEO的な効果も見込めるというメリットもあります。
サブドメインを取得する際は、以下の3つの点に注意しましょう。
● 別途SSL証明書が必要になる点
● 最初は検索順位が上がりづらい点
● メインドメインの悪影響を受けることがある点
サブドメインは、独立したドメインとして認識されるので、メインドメインとは別にSSL証明書の発行が必要です。
また、サブドメインはメインドメインの評価が反映されるわけではないので、検索順位が上がりづらい傾向にあります。
さらに、メインドメインがペナルティを受け検索順位が下がった場合、その影響がサブドメインに及ぶ恐れもあります。
本記事では、サブドメインの概要やサブドメインを導入する目的、サブディレクトリとの違い、サブドメインを取得する際の注意点についてご紹介しました。
サブディレクトリはメインドメインと同じテーマを扱いたいとき、サブドメインはメインドメインのテーマと異なるテーマを扱いたいとき、という使い分けをするのが一般的です。ブランディングや費用の面で優れているサブドメインですが、同時にSSL証明書の発行コストやSEO的な観点でのデメリットもあります。
どのようなWebサイトを構築したいのか、どのテーマを扱うかなどを明確にした上で、適切なドメインを選択するといいでしょう。